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YAMBARU ACCOMMODATION MARKET — BIWEEKLY REPORT

Yam-D-AI分析レポートβ版(宿泊OTAデータ)
やんばる全体版2026年9月後半号 宿泊OTAデータ(2026年9月16日時点)

OTA(オンライン旅行代理店)宿泊データに基づき、9月(9/1〜14確定・9/15〜30予定)の実績確認、これからの16日間(9/15〜30)の先読み、その先(10/1〜12/15)の見通し、沖縄県内4エリアでの位置づけ、宿泊タイプ・エリア別ベンチマーク、口コミの動向をまとめました。今号では前号(9月前半号)の先読みと実績の答え合わせも行っています。

今号対象月(第3章)
2026年9月1日〜30日(9/1〜14確定・9/15〜30予定)
先読み期間(第4章)
2026年9月15日〜30日(予定データ・16日間)
見通し期間(第5章)
2026年10月1日〜12月15日(予定データ・半月単位)
集計対象
やんばる北部4エリア 約574軒(沖縄県内比較のみ県全体)
データソース
OTA宿泊データ(出典: メトロエンジン株式会社)
発行
沖縄やんばるDMO

01 EXECUTIVE SUMMARY

シルバーウィークが9月後半を押し上げ、前半実績を上回る見込み — 前号警告の「谷」は直前予約で解消

2026年9月 客室稼働率(9/1〜14確定+9/15〜30予定)

66.74%

前年同月比 ▼10.84pt(2025年9月 77.58%)

2026年9月 平均単価ADR(確定+予定)

74,867円

前年同月比 ▲59.1%(2025年9月 47,066円)

前号先読みの答え合わせ(9/1〜14)

+5.29pt上振れ

見込み60.86%→実績66.15%(2号連続の上振れ着地)

これからの16日間 稼働率見込み(9/15〜30)

67.26%

9月前半実績比 ▲1.11pt(シルバーウィークが牽引)

シルバーウィーク(9/19〜23)見込み

76.98%

ピークは9/20(日)の87.46%・前号時点の見込みから▲5.36pt上積み

最も弱い日(先読み期間中)

9/18(金)

予定稼働率61.19%・金曜平均比 ▼5.95pt

このレポートの使い方

皆さまは自館の稼働も単価もすでにお持ちです。このレポートが提供するのは 「周りがどうだったか」だけです。両方を突き合わせると、打つべき手が変わります。

地域自館読み取り打ち手
好調不調自館固有の問題価格・写真・プラン・口コミを見直す
不調不調市況。値下げしても取れない販促費を抑え、コストを守る
不調好調勝っている強みを維持し、値上げ余地を探る
好調好調市況に乗れている単価を上げにいく

2026年9月の客室稼働率は、9/1〜14の確定と9/15〜30の予定を合わせて66.74%の見込みです(前年9月比▼10.84pt・ADRは74,867円で▲59.1%)。今号最大のトピックは前号の答え合わせで、9/1〜14の実績66.15%は前号の見込み(60.86%)を+5.29pt上回って着地しました。前号が「手を打つべき日」と警告した9/13〜14も、直前予約が入って見込み比+8〜10ptの上振れとなり、谷は実際にはできませんでした。これからの16日間(9/15〜30)はシルバーウィーク(9/19〜23・見込み76.98%)が牽引して67.26%と、9月前半の実績を上回る見込みです。次の相対的な谷は連休直前の9/16〜18(60〜61%)にあります。

今号の重要な発見 2〜3点

DATA先読みの上振れが2号連続で確認 — 今回は+5.29pt。8月後半(+4.27pt)に続き、9月前半も見込み60.86%→実績66.15%と上振れしました。特に9/8〜14は日次で+6〜10ptの大幅な積み上がりで、直前予約の比重が高まっていることがうかがえます。先読み値は「そこから5pt前後上振れる」前提で読むのが実践的です。
INSIGHT「連休前の谷」は放置でも埋まったが、次の谷(9/16〜18)は連休の直前すぎる位置。前号警告の9/13〜15の谷は直前予約で解消しましたが、今回の9/16〜18はシルバーウィーク(9/19〜)の直前3日間で、連休に需要を吸われやすい位置です。上振れ余地を見込んでも相対的に弱い日であることは変わらず、連休前泊プランなど「連休に接続する」見せ方が有効と考えられます。
DATA9月前半の前年比▼16.21ptには連休の位置ズレが含まれます。前年(2025年)は9/13〜15が3連休で9月前半に繁忙期が乗っていたのに対し、今年の連休(9/19〜23)は後半にあります。月全体の前年比(▼10.84pt)のほうが実態に近い比較です。

この号の読み方

本号は月2回発行の9月後半号(H2・月中旬発行)です。第3章で9月全体(9/1〜14確定・9/15〜30予定の一体型カレンダー)を確認し、第4章でこれからの16日間(9/15〜30)を先読み、第5章でその先(10/1〜12/15)を見通します。デフォルト表示のまま読み進めれば5分程度で要点を把握できます。
第 2 章

直近1年の推移

問い:この1年、やんばるの宿泊市場に何が起きているか。

「量から単価へ」の構造転換が続いています。客室稼働率は2025年9〜10月の76〜78%を天井に切り下がり、直近の確定値は8月67.14%・9月前半(9/1〜14)66.15%です。一方ADRは2025年11月の43,114円を底に上昇を続け、夏ピークの8月94,714円のあと、9月は74,867円へと季節的な正常化に入りました。それでも前年9月(47,066円)と比べれば▲59.1%の高い水準です。

図 2-1月次推移|客室稼働率・平均単価(2025年9月〜2026年9月・確定値)

2026年9月は9/1〜14の確定分のみの集計値です。

詳細データを見る(月次実績の内訳・ホテル数)
表 2-1|月次の客室稼働率・ADR・ホテル数
月稼働率ADRホテル数
2025年9月77.58%¥47,066572
2025年10月75.89%¥44,900555
2025年11月69.66%¥43,114554
2025年12月66.23%¥50,700560
2026年1月58.25%¥61,690558
2026年2月72.97%¥61,219548
2026年3月66.41%¥63,705555
2026年4月73.01%¥70,266559
2026年5月66.32%¥82,219550
2026年6月63.73%¥80,268553
2026年7月70.34%¥88,726568
2026年8月67.14%¥94,714578
2026年9月(9/1〜14)66.15%¥74,592573

POINT — この1年で起きていること

稼働率の前年割れとADRの高止まりが並走しています。夏の間に稼働の落ち幅が広がった(7月▼2.33pt→8月▼10.11pt→9月見込み▼10.84pt)一方、単価は前年比5〜6割高を保っており、「稼働×単価」(RevPAR)での前年比較を続けることをお勧めします。
飲食・小売・アクティビティの方へ 稼働率の前年割れは「やんばる地域内に泊まっている人の数が前年より少ない」ことを意味します。一方で客単価は大きく上がっており、来訪者1人あたりの財布は厚くなっている可能性が高い状況です。客数頼みの回転型よりも、単価の高い客層に向けた体験・メニューの拡充が市況に合っています。
第 3 章

9月の実績 — 答え合わせ

問い:9月(9/1〜14確定+9/15〜30予定)の実績・見込みを確認する章です。自館の実績と重ねてご確認ください。

9月は確定と予定を合わせて66.74%・ADR74,867円の見込みです(前年9月比▼10.84pt・▲59.1%)。確定した9/1〜14は66.15%で、前号の先読み(60.86%)を+5.29pt上回りました。日別では61.5%で始まった月初から週を追って水準が切り上がり、9/12(土)に72.85%のピーク。前号が「手を打つべき日」と警告した9/13(見込み58.44%)・9/14(同57.78%)は、実績67.95%・65.96%と+8〜9ptの上振れで谷になりませんでした。9/15以降の予定は、連休直前の9/16〜18が60%前後に沈んだ後、シルバーウィーク(9/19〜23)が77〜87%の山を作る形です。なお前年同期(9/1〜14)比の▼16.21ptは、前年は9/13〜15が3連休だった影響(連休の位置ズレ)を含む点にご留意ください。

図 3-1日別カレンダー|客室稼働率(9/1〜30・9/14まで確定+9/15〜30予定)

月火水木金土日
9/161.79/261.59/363.79/465.29/567.99/663.9
9/765.39/866.29/966.59/1068.09/1169.49/1272.99/1368.0
9/1466.09/1564.29/1660.59/1760.29/1861.29/1977.29/2087.5
9/21敬老の日86.69/22休日72.49/23秋分の日62.39/2462.99/2564.89/2665.29/2763.1
9/2864.59/2964.09/3062.1
低 高 斜線=予定値(9/15〜30) 朱枠=手を打つべき日(第4章)

数値は客室稼働率(%)。9/14以前は確定値、9/15以降はデータ基準日時点の予約状況にもとづく予定値で、確定が進むと上振れする傾向があります(前号→今号の答え合わせで+5.29pt)。自館の予約表・実績と重ねて、繁閑の波が一致しているかご確認ください。

詳細データを見る(9月サマリー・前号先読みとの答え合わせ・曜日別の傾向)
表 3-1|9月(9/1〜30)のサマリー
指標今号(9月・確定+予定)前年同月(確定)増減
客室稼働率66.74%77.58%▼10.84pt
平均単価(ADR)¥74,867¥47,066▲59.1%
うち9月前半(9/1〜14・確定)66.15%82.36%▼16.21pt※
集計ホテル数574軒572軒▲2軒

※前年(2025年)は9/13〜15が3連休で、9月前半に繁忙期が乗っていました。今年の連休(9/19〜23)は9月後半にあるため、前半同士の比較は連休の位置ズレを含みます。

表 3-2|前号先読みとの答え合わせ(9/1〜14・日別)
日付前号見込み実績差
9/1(火)62.74%61.66%▼1.08pt
9/2(水)60.76%61.53%▲0.77pt
9/3(木)60.78%63.69%▲2.91pt
9/4(金)62.94%65.23%▲2.29pt
9/5(土)65.31%67.93%▲2.62pt
9/6(日)60.09%63.88%▲3.79pt
9/7(月)60.39%65.32%▲4.93pt
9/8(火)58.88%66.25%▲7.37pt
9/9(水)58.43%66.48%▲8.05pt
9/10(木)60.68%67.99%▲7.31pt
9/11(金)61.28%69.37%▲8.09pt
9/12(土)63.47%72.85%▲9.38pt
9/13(日)58.44%67.95%▲9.51pt
9/14(月)57.78%65.96%▲8.18pt

曜日別の傾向(直近確定30日:8/16〜9/14)

稼働率は土曜71.09%が最も高く、水曜65.19%が最も低い形です。差は約6ptで、お盆をまたいだ前回の30日間(差3pt強)より曜日の波が戻ってきました。ADRも土曜86,752円が最も高く、夏休みが終わって「週末に埋まり週末に単価が上がる」通常の形に近づいています。第4章の弱い日の判定には、この曜日別平均を比較の物差しとして使っています。

POINT

答え合わせの学びは2つです。第一に、先読み値は2号連続で大きく上振れして着地しており(8月後半+4.27pt→9月前半+5.29pt)、直前予約の積み上がりは想定以上に強いこと。第二に、「連休前の谷」でも直前予約は入ったこと。ただしこれは結果論であり、次の谷(9/16〜18)はシルバーウィークの直前すぎる位置にあるため、放置せず連休に接続するプランで拾いにいくことをお勧めします(第4章)。
飲食・小売・アクティビティの方へ 9月のやんばる地域内の滞在客数は8月からわずかに減る程度で推移しています。山はシルバーウィーク(9/19〜23)に来ます。宿泊は9/20〜21がピーク(85%超の見込み)のため、仕入れ・シフトは連休の中日に照準を合わせ、連休直前の9/16〜18は控えめの構えが合理的です。
第 4 章

これからの15日間 — 先読み

問い:直近の確定実績の続き、これから2週間強はどう動くか(今号は9/15〜30の16日間)。

9/15〜30の予定稼働率は平均67.26%・ADR75,109円の見込みで、9月前半の実績(66.15%)を上回ります。牽引役はシルバーウィーク5連休(9/19〜23)で、平均76.98%・ADR84,294円、ピークの9/20(日)は87.46%・9/21(月・敬老の日)も86.55%と、お盆週を上回る水準の見込みです。前号時点の連休見込み(71.62%)からさらに▲5.36pt積み上がっており、直前予約はなお伸びています。一方、連休直前の9/16〜18は60〜61%と期間の谷で、連休明けの9/24〜30も62〜65%の凪が続く形です。前年同期(73.41%)との比較では▼6.15ptですが、確定が進めば差はさらに縮まる可能性があります。

図 4-1日別の予定稼働率(9/15〜30)

月火水木金土日
9/1564.29/1660.59/1760.29/1861.29/1977.29/2087.5
9/21敬老の日86.69/22休日72.49/23秋分の日62.39/2462.99/2564.89/2665.29/2763.1
9/2864.59/2964.09/3062.1
低 高 斜線=予定値(全日) 朱枠=手を打つべき日

色の基準・数値は図3-1の予定値部分と同一です。9/21敬老の日・9/22休日・9/23秋分の日の5連休を含みます。

手を打つべき3日間

各日の予定稼働率を、直近の確定30日(8/16〜9/14)における同じ曜日の実績平均と比べて、落ち込みが大きい順に並べました(曜日の影響を除いた比較)。

9/18(金)

61.19% / 金曜平均 67.14%

▼5.95pt。シルバーウィーク直前の金曜。連休に需要を吸われる位置で、先読み期間で最大の下振れ見込みです。

9/26(土)

65.25% / 土曜平均 71.09%

▼5.84pt。シルバーウィーク明け最初の土曜。連休後の反動で、土曜としては弱い見込みです。

9/17(木)

60.22% / 木曜平均 65.34%

▼5.12pt。連休直前の谷(9/16〜18)の中日です。前号で確認した「連休前の谷」と同じ形が再び出ています。

POINT — 谷は連休の前後に。ただし「値下げ」より「接続」で

弱いのは連休直前の9/16〜18と、連休明け最初の週末(9/26〜27)です。前号の答え合わせでは、同じ形の谷が直前予約で+8〜9pt埋まった実績があるため、慌てた値下げは不要と考えられます。有効なのは連休に接続する見せ方——9/18泊から連休につながる前泊・連泊プランや、連休明けの平日を絡めた「混雑を避ける後ろ倒し滞在」の提案です。
詳細データを見る(週別の予約状況・平日と週末の収益力比較)
表 4-1|週別の予約状況(予定・日別値の単純平均)
週平均稼働率平均ADR
9/15〜22(連休前半まで)71.23%¥78,513
9/23〜30(連休明け)63.62%¥71,753
表 4-2|平日・週末(土日祝)の収益力比較(9/15〜30・予定・日別値の単純平均)
稼働率ADR
平日(9日間)62.73%¥69,708
週末・祝日(7日間)73.47%¥82,108

週末・祝日と平日の差が稼働で約11pt・単価で約1.2万円と、夏場よりはっきり開いています。9月後半の繁閑は「連休までの距離」で決まる形です。

飲食・小売・アクティビティの方へ 9月後半のやんばる地域内の滞在客数はシルバーウィーク(9/19〜23)に集中し、特に9/20〜21は8月のお盆週を上回る混雑が見込まれます。連休直前の9/16〜18と連休明けの9/24〜30は客足が薄くなる見込みのため、仕入れ・人員は連休5日間に寄せ、前後は地元客向けの構えが合理的です。
第 5 章

3か月先の見通し

問い:この先、市場はどう動くか。

10/1以降の見通しを予定データ(OTA掲載ベース)で確認します。10月前半65.42%→10月後半58.78%→11月前半50.49%→11月後半40.03%→12月前半28.83%と、半月ごとに階段状に切り下がる形は前号から変わりません。ただし水準は着実に上がっており、前号見込みとの比較では10月前半+6.40pt・10月後半+6.23pt・11月前半+5.37pt・11月後半+4.69ptと、全区分で約5〜6pt上積みされました。先の期間ほど直前予約前の水準である構図を踏まえると、10月前半は9月並みの60%台後半での着地も視野に入ります。

図 5-1半月単位の見通し|客室稼働率・ADR(10/1〜12/15・予定データ)

すべてOTA掲載ベースの予定値です。予定データは12/15まで存在し、今号から12月前半が見通しに入りました。

CAUTION — この数字の読み方

本章の数値はOTA掲載ベースの見込みであり、確定した予約実績ではありません。直近2回の答え合わせでは実績が見込みを+4.27pt・+5.29pt上回っており、先になるほど上振れ余地が大きいと考えられます。参考までに前年実績は10月75.89%・11月69.66%・12月66.23%(第2章 表2-1)で、見込みとの単純比較で「秋冬が暴落する」と読むのは早計です。注視すべきは水準よりも「どの半月・どの週が相対的に弱いか」の形のほうです。
第 6 章

沖縄県内での位置づけ

問い:やんばる(北部)は、沖縄県全体の中でどんな立ち位置にあるか。

直近の確定月である2026年8月で沖縄県内4エリアを比べると、稼働率は南部74.83%>離島69.33%>中部69.18%>北部(やんばる)67.14%で、北部は4エリア中最下位が続いています。一方ADRは北部94,714円が県内トップで、2位の離島(68,134円)に26,580円の差をつけています。「県内で最も高く売り、最も埋まっていない」という北部の構造に変化はありません。

図 6-1沖縄県4エリア比較|客室稼働率・ADR(2026年8月確定)

詳細データを見る(4エリアの内訳・施設規模)
表 6-1|沖縄県4エリアの比較(稼働率の高い順・2026年8月確定)
エリア稼働率ADRホテル数平均部屋数/軒
南部74.83%¥30,57030878.2室
離島69.33%¥68,13457623.3室
中部69.18%¥59,54820937.5室
北部(やんばる)67.14%¥94,71457822.4室

北部は1軒あたり平均22.4室と小規模施設中心の構成で、大型ホテル中心の南部(平均78.2室)とは市場の性質が大きく異なります。

POINT — 稼働率は県内最下位、ADRは県内トップの構造が継続

少室数×高単価という北部の構造は、埋まれば収益性が高い反面、需要が薄い時期の空室リスクも大きくなります。10月以降の閑散期入り(第5章)に向けて、このエリア特性への備えがいっそう重要になります。
飲食・小売・アクティビティの方へ 北部は「高単価の客層が来ているが、施設が埋まり切ってはいない」市場です。客単価の高い来訪者向けの体験・飲食の受け皿には引き続き商機がある一方、来客のボリュームそのものは県内他エリアより伸びしろが残っています。
第 7 章

宿泊タイプ別・エリア別ベンチマーク

問い:比べる相手を「同じ土俵」に揃えると、何が見えるか。

直近確定月(2026年8月)のベンチマークです。タイプ別では貸別荘(274軒)が80.15%・ADR110,362円と「高単価×高稼働」で独走し、リゾートホテル(97軒)は65.78%と中位にとどまりました。客室規模別では51室以上の大型が63.87%と最下位で、単価を大きく上げた帯ほど客数の減りが目立つ構図です。北部4エリア別ではうふやんばる71.62%が門口やんばる71.16%を上回って首位、島やんばるは41.63%と大きく取り残されたままです。10月以降の需要が細る局面では、この「強い帯・弱い帯」の差がさらに開きやすい点に注意が必要です。

図 7-1宿泊タイプ別 客室稼働率(5施設以上のタイプのみ・2026年8月)

図 7-2客室規模別 客室稼働率(2026年8月)

詳細データを見る(タイプ別ADR一覧・北部4エリア別内訳)
表 7-1|宿泊タイプ別の客室稼働率・ADR(5施設以上のタイプのみ・2026年8月)
カテゴリー軒数稼働率ADR
貸別荘27480.15%¥110,362
ホステル4576.90%¥46,759
コテージ6373.73%¥85,043
ペンション3169.59%¥47,062
リゾートホテル9765.78%¥131,516
民宿863.16%¥21,932
ビジネスホテル1558.60%¥19,828
ゲストハウス2655.21%¥32,733
オーベルジュ547.79%¥82,614
表 7-2|客室規模別(2026年8月)
規模帯軒数稼働率ADR
1〜20室49074.95%¥97,969
21〜50室4066.88%¥57,109
51室以上4863.87%¥94,262
表 7-3|やんばる4エリア別(2026年8月)
エリア稼働率ADR軒数
うふやんばる71.62%¥60,45031
門口やんばる71.16%¥142,493160
なかやんばる64.15%¥78,315378
島やんばる41.63%¥33,7619

POINT — 大型・リゾート帯の失速と、貸別荘の独走が継続

8月確定では51室以上の大型帯が規模帯最下位、リゾートホテルもタイプ別中位に沈む一方、貸別荘は274軒で8割稼働を維持しました。9月の確定が揃う次号で、この序列が秋も続くかを確認します。
第 8 章

口コミの動向 — 市町村ごとの特徴

問い:宿泊客は、やんばるの何を語っているか。

直近3か月(6/14〜9/13)の口コミをOTAサイト別に見ると、Booking.com(4.53点)が最も高く、じゃらん(4.32点)が最も低くなっています。市町村別(口コミ100件以上)では恩納村4.47点がトップを維持する一方、本部町が4.36点と今回の集計窓では4市町村の最下位に入れ替わりました(前号窓では4.41点で2位グループ)。今号は滞在の基本体験として「朝食」「景色」「駐車」の言及率を集計しました。朝食は恩納村25.1%、景色は今帰仁村18.5%、駐車は名護市10.0%がそれぞれ最高で、市町村ごとに語られるポイントがきれいに分かれています。

図 8-1OTAサイト別 平均口コミスコア(6/14〜9/13)

縦軸は4.0点起点(5点満点)です。

図 8-2市町村別 キーワード言及率(口コミ100件以上・6/14〜9/13)

詳細データを見る(市町村別平均スコア・キーワード内訳)
表 8-1|市区町村別 平均口コミスコア(100件以上・6/14〜9/13)
市区町村平均スコア件数
恩納村4.471,297
名護市4.39739
今帰仁村4.38265
本部町4.36569
表 8-2|市町村別 キーワード言及率(6/14〜9/13)
市区町村朝食景色駐車
恩納村25.10%11.10%4.41%
名護市20.05%8.50%9.96%
今帰仁村15.47%18.49%5.66%
本部町16.87%10.37%7.03%

キーワードは号ごとにテーマを替えて集計しています(前号は夏の体験軸=海・プール・子供、今号は滞在の基本体験=朝食・景色・駐車)。

市町村ごとのトピック

恩納村

「朝食」言及25.1%でトップ — 食で選ばれるリゾート地
朝食25.1%は4市町村中最高で、スコア4.47点・件数1,297件もトップを維持しています。リゾートホテルの朝食体験が、夏が終わっても評価の中心にあります。

今帰仁村

「景色」言及18.5%で突出 — 眺望の村
景色18.5%は2位(恩納村11.1%)の1.7倍で突出しています。一方で朝食15.5%は4市町村中最低で、古宇利島周辺の眺望を楽しむ滞在型という輪郭が引き続きはっきりしています。

名護市

「駐車」言及10.0%で最高 — 車で動く拠点の町
駐車10.0%は4市町村中最高で、車移動の拠点として使われている様子が口コミにも表れています。朝食20.1%も恩納村に次ぐ2位です。

本部町

スコア4.36点で今回の窓では最下位に
前号窓の4.41点から下がり、4市町村で最も低いスコアになりました。朝食16.9%・景色10.4%とも中位で、夏に強かった「海」の話題が落ち着いた後の評価軸づくりが課題です。

CAUTION — 言及率の読み方

キーワード言及率は口コミ本文に対する単純なキーワード一致による集計であり、文脈(肯定・否定)までは判別していません。

POINT — 「朝食の恩納・景色の今帰仁・車の名護」

市町村ごとに語られる体験が明確に分かれています。秋の集客では、自館の訴求(写真・プラン名)を立地する市町村の語られ方に合わせる——恩納村なら朝食、今帰仁村なら眺望、名護市なら駐車のしやすさ・アクセス——のが近道です。
第 9 章

アクション推奨事項

問い:次に何を実行するか。

課題1|連休直前の谷(9/16〜18)と連休明けの週末(9/26〜27)— 「連休への接続」で拾う

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DATA9/16〜18は60〜61%と先読み期間の底で、9/18(金)は金曜平均比▼5.95pt。連休明けの9/26(土)も土曜平均比▼5.84ptの見込みです(第4章 図4-1・弱い日カード)。
INSIGHT前号の答え合わせでは同じ形の谷(9/13〜14)が直前予約で+8〜9pt埋まりました。慌てた値下げは不要ですが、シルバーウィーク直前・直後の日は連休に需要を吸われやすい位置のため、「連休とつなげて泊まる理由」を見せることが上積みにつながります。
ACTION What:連休前泊(9/18泊〜)・後ろ倒し滞在(9/23〜24泊)など、シルバーウィークに接続するプランの投入。
How:値下げではなく、連泊特典や「混雑を避ける」訴求でOTA上の見せ方を整えます。
Who:各宿泊事業者。When:9/17まで(即時)。

課題2|10月後半以降の減速カーブ — 秋商戦の需要づくりは「直前化」を前提に

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DATA見通しは10月前半65.42%から12月前半28.83%まで半月ごとに階段状に低下します。一方、前号見込みとの比較では全区分が+4.7〜6.4pt上積みされており、答え合わせでも2号連続で実績が見込みを上回りました(第3章・第5章)。
INSIGHT予約の直前化が進んでおり、遠い期間の低い見込み値は「売れ残り」ではなく「まだ入っていない」段階と読むのが妥当です。早割で安売りするより、直前でも選ばれる商品力(プラン・写真・口コミ)と、弱い半月(10月後半・11月)に的を絞った販促が有効と考えられます。
ACTION What:10月後半〜11月をターゲットにした秋プランの整備と、直前予約層向けの露出強化。
How:OTA上の秋写真・プラン名の更新、弱い半月に絞ったセール参加を検討します。観光協会・自治体はこの期間のイベント・キャンペーン情報の集約と発信を推奨します。
Who:各宿泊事業者+観光協会・自治体。When:10月上旬まで。

課題3|周辺部の急落が9月も継続 — 東村▼41.7pt・金武町▼30.9pt・伊江村▼29.3pt

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DATA9/1〜14の前年同期比は、主要4市町村が▼10〜21ptに対し、東村83.93%→42.22%(▼41.71pt)、金武町▼30.90pt、伊江村▼29.25ptと周辺部の落ち幅が突出しています(付表1・いずれも8〜13軒の小標本)。
INSIGHT前年は9/13〜15の3連休が前半に乗っていた分、どの市町村も落ち幅が大きく出ますが、それを踏まえても周辺部は主要エリアの1.5〜2倍の落ち込みです。8月号から続く傾向であり、供給変化・アクセス・需要のどこに要因があるかの確認が引き続き必要です。
ACTION What:東村・金武町・伊江村・島やんばるの落ち込み要因の確認(供給変化・航路便数・イベント有無・需要動向)。
How:域内事業者へのヒアリングと、9月確定データ(次号)での再判定をあわせて行います。
Who:観光協会・自治体。When:10月中。
宿泊事業者の方へ

今号から次号までに確認いただきたいこと

  • 9/17まで連休接続プランの最終投入:9/16〜18・9/26〜27を対象に、連休前泊・後ろ倒し滞在の選択肢をOTA上で見せることを推奨します根拠:第4章 図4-1・弱い日カード
  • 10月上旬まで秋プランの整備:10月後半〜11月の弱い半月に向け、秋写真・プラン名の更新と直前予約層向けの露出強化を推奨します根拠:第5章 図5-1
観光協会・自治体の方へ

今号から次号までに確認いただきたいこと

  • 10月中周辺部急落の要因確認(継続):東村・金武町・伊江村の落ち込み要因を、9月確定データとあわせて確認することを推奨します根拠:付表1・第7章 表7-3
  • 10月上旬まで秋のイベント・キャンペーン情報の集約発信:10月後半〜11月の弱い期間に合わせた発信を推奨します根拠:第5章 図5-1

NEXT

次号(2026年10月前半号)では、9月全体を確定値で答え合わせします。シルバーウィーク(見込み76.98%)の着地と、9/16〜18の谷がどこまで埋まったかが焦点です。あわせて10月前半(見込み65.42%)を先読みします。
第 10 章

詳細ダッシュボード

問い:本レポートの数字の先を、自分の条件で掘るには。

本レポートの集計元であるOTA宿泊データは、以下のダッシュボードでいつでも詳しくご覧いただけます。期間や条件を切り替えて、自館・自地域の視点での深掘りにご活用ください。

① 宿泊OTA詳細情報

稼働率・ADRなど、本編で扱った主要指標の詳細を確認できます。
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② 沖縄県全体との比較

沖縄県全体と北部(やんばる)の比較を確認できます(第6章の深掘りに)。
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③ 客室数と施設数

施設数・客室数の内訳を確認できます(第7章の規模別分析の深掘りに)。
ダッシュボードを開く →

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参考:算出定義とデータ品質

詳細を見る(算出式・付表1・データ範囲)

算出式

客室稼働率の定義
(OTA掲載数-OTA在庫数)÷OTA掲載数。掲載されている客室のうち販売済みとなった割合です。
平均単価(ADR)の定義
AVG(平均単価)。ホテル×日付の平均単価を単純平均したものです。
キーワード言及率の定義
口コミ本文(日本語訳)に該当キーワードが含まれる口コミの割合です。文脈(肯定・否定)は問わない単純一致です。
先読み(予定値)の読み方
第3章の9/15以降・第4章・第5章の予定値はデータ基準日時点のOTA予約状況にもとづく見込みで、確定が進むと上振れする傾向があります(8月後半+4.27pt・9月前半+5.29ptの上振れを確認済み)。水準よりも期間内の相対的な強弱の形に注目してください。
前年同期比の注意(9月)
前年(2025年)は9/13〜15が3連休、今年(2026年)は9/19〜23が5連休と、連休の位置が異なります。9月前半同士・後半同士の前年比較は連休の位置ズレを含むため、月全体の比較をあわせてご覧ください。
楽天OTAに関する注記
楽天OTAの仕様変更により、残室数が10室以上の場合は実数値が取得できない可能性があります(公式注記)。

付表1|市町村別の客室稼働率(前年同期比・2026年9月1〜14日 vs 2025年9月1〜14日・確定分同士)

付表1|市区町村別 客室稼働率・前年同期比(9/1〜14)
市区町村前年同期今年増減軒数
恩納村82.66%72.21%▼10.45pt136
大宜味村89.63%78.43%▼11.20pt9
宜野座村77.19%65.24%▼11.95pt11
本部町81.42%66.46%▼14.96pt152
今帰仁村81.14%62.15%▼18.99pt116
国頭村81.48%61.07%▼20.41pt10
名護市83.14%61.85%▼21.29pt107
伊江村59.58%30.33%▼29.25pt8
金武町84.83%53.93%▼30.90pt13
東村83.93%42.22%▼41.71pt11

東村・金武町・伊江村など軒数の少ない市町村の増減は参考値として扱います(サンプル極小)。伊平屋村は今年の集計期間に掲載データがないため掲載していません。

REFERENCE

データソース:OTA宿泊データ。
集計方法:日別・ホテル別データを直接集計。北部4エリアで絞り込み(第6章のみ沖縄県4エリア全体)。
データ範囲:実績データ 2018年1月1日〜2026年9月14日、予定データ 2026年9月15日〜12月15日(2026年9月中旬取得時点)。口コミ(REVIEW)データは2026年9月13日まで確認済み。
出典:メトロエンジン株式会社。